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『地獄の辞典』

プランシーの『地獄の辞典』は過小評価されている。
これはゲティングズの影響が少なからずあると思うが、
ゲティングズ自身もウェイトあたりからの孫引きで
ソースをあたってないところが多々あって、信頼性はどっこいどっこい。
そんなプランシーで最近知って驚いたのは、アクババってトルコ語で
ハゲワシっていう意味の一般名詞じゃねーか!という事実。
http://tr.wikipedia.org/wiki/Akbaba
ま、まあそんなこともあるさw


閑話休題

そんな『地獄の辞典』に関する話が2ちゃんのソロモン72柱スレで出ていたので
コメントしておこう。
まあ、要するに、また巻き添え規制くらったわけだ。ファッ〇ン。
どうでもいいけど、ソロモン72柱って最高に厨2くさいネーミングだよね。
最初に言い出した奴の顔が見てみたい。
毎回言ってるけど。

(1)バエルは剣の達人
そんなこと『地獄の辞典』には書いてない。
手元の床鍋訳ハードカバー版では「戦いには強い」とある。
Google Books の1853年版の対応箇所では"mais il se bat tres-bien."
うまく戦う、といったニュアンスで剣の要素はない。
この記述はヴァイヤーの"insignis certator"の訳であり、これも剣の要素はない。
関係ないが、ヴァイヤーの"formator morum"がプランシーでは無視されている気がする。
訳しにくかったのだろうか?Wiktionaryで引いても文章にしにくい。
これらの戦いに関する記述はスコット版およびゴエティアにはなく、
ゴエティアのソースがスコットであることを示唆している、と個人的に思っている。

で、ソースを探すとWikipediaに剣の達人という旨が『地獄の辞典』の出典の一文に書かれている。
おい、俺は書いてねえ!
出典付きの文章にさらりと潜り込ます巧妙テクニックで、ぱっと見では嘘を書かれても分からない。
これをやられると、執筆者はかなりやる気をなくす。
Wikipediaが真の百科事典に成り得ない理由は、システム的にしようがないところではあるが……

で、「剣の達人 バエル」でググるに、どうも出所は佐藤有文『世界妖怪図鑑』あたりじゃなかろうか。
法律の専門家、という説明もあるが、これは先述の"formator morum"あたりに対応すると思われる。
morum、mos の複数属格
佐藤有文や水木しげるは、まだ床鍋訳も出てない時代に何を参考にしたんだろうねえ……

ちなみにバエルが剣を持てるかという疑問に関しては、蜘蛛の体をくっつけたのはブルトンだろ
という一言で切って捨てられる。

(2)アガレスとザエボス
床鍋訳の『地獄の辞典』にはアガレスは載っていない。
だが、床鍋訳は抄訳であり原典の1/10程度の項目数でしかないことは凡例に書かれている。
原典にはアガレスの項目は存在している。
床鍋訳の元となった版である1863年版の10ページ目だ。ビブリオテークで見られる。
http://gallica.bnf.fr/ark:/12148/bpt6k5754923d/f21.image
まったく、いい時代になったものだ……

ところが、床鍋訳にないのを誰かが原典にもないと勘違いしたらしく、どの本だったか忘れたが
アガレスがなくてザエボスが代わりだと書いた奴がいた。
また新紀元社か(偏見)
「地獄の辞典 アガレス」でググると、まあ出るわ出るわ。
もしかすると、英訳の段階で落っこちた版などがあったのかもしれない。
まあ、オレも騙されてて、昔ナイトウィザードの話でディン=ザエスを「オーディン+アガレス」と
分析したときに、アガレス=ザエボスの話しちゃったんだけどね!
だから非難はしない。

ちなみに、ヴァイヤーはZaleosでスコットがSaleos、ゴエティアでSallosになっている。
で、プランシーはZaebos。
筆記体かフラクトゥールのl、e、bあたりがまぎらわしいのであろうね。

※余談:
バエルといえば、『地獄の辞典』にミノソンという項目があり、バエルの配下の悪魔だという。
もちろん、ヴァイヤーにもそんな記述はない。
実は、ミノソンは『グリモリウム・ウェルム』に紹介されている悪魔であり、Haelという悪魔の配下である。
あーあ、所詮プランシーか、と思ったりもしたが、1853年版までの原著を見ると、実はHaelになっている。
では誤訳か?実は違う。1863年版ではBaelに校正されているのだ。
一体、なぜそんなことを……
プランシー、不思議な人である。
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  1. 2013/04/27(土) 11:27:51|
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『ソロモン72柱』という響きは非常に厨くさいと思う

Wikipedia のクトゥルー関係が非常に魔境だ。
君らには著作権って意識はないのか。現実と創作の区別はついているのか。
手を入れようにもやること多すぎて始める前からお腹いっぱい……

まあ、疲れたときには別のことをするに限る。
ということで、そのうちやろうと思ってた http://medievales.revues.org/index1019.html で紹介されている
悪魔の名前を偽王国と照合してみる仕事を始めた。

精霊の書偽王国
順序名前爵位他順序名前爵位他
1BealGrant Roy1BaelPrimus Rex
2AgaratDuc2AgaresDux Primus
3BarthasGrant Prince3Marbas / BarbasPraeses Magnus
4BulfasGrant Prince4Pruflas / BufasMagnus Princeps
& Dux
5AmonGrant Marquis5Amon / AamonMarchio Magnus
6BarbasPrince6BarbatosMagnus Comes
& Dux
7GemerGrant Roy7BuerPraeses Magnus
8GazonGrant Duc8GusoynDux Magnus
9ArtisGrant Duc9Botis / OtisMagnus Praeses
& Comes
10MachinGrant Duc10Bathym / MarthimDux Magnus
11DiusionGrant Roy11Pursan / CursonMagnus Rex
12AbugorGrant Duc12Eligor / AbigorDux Magnus
13ViposGrant Conte16Ipes / AyperosMagnus Comes
& Princeps
14CerebreGrant Marquis17Naberus / CerberusMarchio
15CarmolaGrant Prince18Glasya labolas / Caacrinolaas /
Caassimolar
Magnus Praeses


まずは最初の分かりやすいゾーンから。
ここはグラングリモワールとも一致しているし順番も一致しているので非常に分かりやすい。
なぜか、Loray・Valefar・Morax がすっ飛んでいるが。

このフランス語の文献だと、Praeses も Princeps も等しく Prince 扱いになってるのが特徴だろうか。

で、一致しまくりなので特に違うとこだけ解説。

Gemer・Artis の爵位は派手に違っているけど、こいつらは姿とか能力がそのまま。
Gemer は薬草の効果を知ってるとか病気を治すとか、Artis は 2 つの Coronnes(角?)と剣を持っているとか。

Diusion は姿がぜんぜん違うんだけども、この文献は なんでも belle とか bel(美しい?)とかいっていってるんで
見なかったことにしておこう。

ややこしいのは Barthas と Barbas。Barhtas は偽王国の Barbas で、Barbas は偽王国の Barbatos に相当。
こいつら元は同じだったんじゃないだろうか……

というところで残りはそのうち。
  1. 2010/04/11(日) 18:40:25|
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早く規制解除されないかな

> 641 名前:天之御名無主 投稿日:2009/04/25(土) 21:35:33
>なんで72柱って男爵と子爵はいないの?

あいかわらず2ちゃん書き込めない。規制ふぁっきん。

ゴエティアの元ネタである『悪魔の偽君主録』はラテン語で書かれている。
そして、ラテン語での爵位には男爵子爵に相当する語彙はない。
Wikipedia 爵位
ということだと思う。 [早く規制解除されないかな]の続きを読む
  1. 2009/04/25(土) 23:34:17|
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なんだこれは?

Wikipedia 英語版のアスタロトの項目
> His main assistants are four demons called Aamon, Pruslas, Barbatos and Rashaverak.

へー知らなかったな。
っていうか最後のは聞いたことがないねー。

……、ググると海外版ドラクエ4のアンドレアルの名前だとしか出てこないんだが……
どうもこの4つが結界を守る四天王らしい。
どっちが元ネタなのか、とりあえずちょっとググっただけじゃソースは出てこなかった。

この Rashaverak でググると A.C. クラークしかでてこないし……

まあ Wikipedia とか信用するもんじゃないってことだ。
  1. 2009/04/12(日) 23:42:51|
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四方の王

今日、電車待ちの時間に駅の本屋に行ってふと「世界の魔神が分かる本」だかなんだかを手に取った。
最近、この手の本が増えてるけど需要があるのかねー。
まあ、確かに俺も若い頃は色々買ったな。新○元社とか、ファッ○ン。
などと思いつつパラパラ眺めて、最後に参考文献一覧を見たら、目に飛び込んでくる
『西洋魔物図鑑』*1 の文字……
俺は思わず本を叩きつけそうになったが、売り物だったのでそっと棚に戻してホームに向かった。

*1 7つの大罪のデーモンとソロモン72柱の霊その他を斬新な解釈で解説し、あまりの斬新ぶりに
2ちゃんのスレで一見さんがよく分からないことを聞いてくると「また西洋魔物図鑑か!」といまだに
声が上がる10年ほど前に出版された伝説のグリモワール。

他にも新紀○社とかたくさん!やったねたえちゃん仲間が増えるよ!
つまり、俺が厨二病だったころに読んでたような本を参考に今出てる本は書かれているわけだ。
それじゃあ経年劣化していくばかりだろう……
まあ、そんなことはどうでもいいんだけどな!

最近、ゴエティアとかがインターネットで簡単に読めることを知り、嬉しくなって仕事中とかに
検索しまくり……いやいや休憩時間だよ?
そこで、昔に読んでた本でよく出てきた割に一定してない四方のデーモン王をソースごとに
まとめてみた。

 西
OPOriensAmaymonPaymonEgyn
MCBaelEginMoymonPoymon
GHMagoaEgymBayemonAmaymon
GoetiaAmaymonGoapCorsonZiminiar 
PDAmaymonGorsonGoapZimimar


OP……アグリッパの Occult Philosophy
MC……Magical Calendar、アグリッパの引用が多いらしい。
GH……『教皇ホノリウスのグリモワール』、もちろんホノリウスが書いたわけはない
PD……みんな大好きヴァイヤーさんの「デーモン偽君主国」。最近はこの呼び方しないみたいね。

こうして見ると、アマイモンの登場ぶりがすごい。全方位制覇してるけど……
あとは、パイモンもゴエティアと偽王国じゃソロモンの霊の方に入っていて格下げだかなんだか
分からないけど皆勤賞。綴り違いすぎ。(Bayemon もパイモンとみなす、どう考えてもそうだろ)
バエルが東の王ってのにも一応根拠あったのね。

ちなみにアブラメリンだと四方の王は Oriens, Paymon, Ariton, Amaymon。
ホノリウスで出てる Magoa はアブラメリンの8人の副王子である Magot だろうか?
なんとなくアブラメリン系とヴァイヤー系に分けられそうな感じ。

で、突然出てきたガープは結局なんだか分からない始末。
ヴァイヤーはさらに別のラビ文献を元ネタにしたのだろうか、謎は深まるばかり。
そしてジミマルさんは本当に目立ってないですね、地味だけに。
  1. 2009/03/21(土) 02:18:53|
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